ランクル200系のエンジン違いとは
2007〜2011年の前期型(4.7L V8 / 2UZ-FE)と、2012年以降の中・後期型(4.6L V8 / 1UR-FE)の2種類が存在する。最大の違いは「タイミングベルトの有無」と「トランスミッション(5AT/6AT)」であり、これが維持費と加速性能に明確な差を生む。
前期型なら総額300万円台。でも、10年以上前のエンジンで本当に大丈夫か?
中期型は100万円高い。その価格差を燃費や走りで取り戻せるのか?
中古車サイトの前で電卓を叩き、妻への説得材料を必死に探していませんか?
その悩み、痛いほど分かります。
私もかつて、維持費の試算表を見た妻に「なんでそんな古くて燃費の悪い車にお金を払うの?」と詰められ、言葉に詰まった経験があるからです。
この記事では、歴代ランクルで50万km以上を走破し、数々の故障でレッカー移動も経験してきた編集長の大地が、カタログには載らない「オーナーの財布を直撃するリアルな維持費」と「アクセルひと踏みで分かる感性の違い」を、忖度なしで解説します。
これを読めば、安易に選んで後悔する「安物買いの銭失い」を回避し、あなたが選ぶべき相棒が「前期の重戦車」なのか「中期のサラブレッド」なのか、迷いなく決断できるはずです。
▼ この記事の結論
- 予算重視なら「前期」:整備記録簿付きなら最強のコスパ。
- 快適性重視なら「中期」:高速道路とリセールで元が取れる。
- 燃費の真実:差額で車両価格差(100万円)を埋めるには17年かかる。
1. 【結論】維持費の「前期」か、走りの「中期」か

結論:初期費用重視なら「前期」、快適性重視なら「中期」
どちらのエンジンを選ぶかは、あなたの「予算」と「我慢できるポイント」で明確に分かれます。
以下の基準で選べば、購入後に後悔することはありません。
| 項目 | 前期型 (4.7L 2UZ) | 中・後期型 (4.6L 1UR) |
|---|---|---|
| おすすめな人 | 予算重視・街乗りメイン | ロングドライブ・高速多用 |
| 決定的な理由 | 車両価格が圧倒的に安い。 浮いたお金で整備可能。 | 6速ATで高速巡航が静か。 再販価値が高い。 |
| 覚悟すべき点 | タイベル交換費用 (約10万円/10万km毎) | 乗り出し価格の高さ (前期+100万円〜) |
| 燃費(実測) | 4.5〜5.5 km/L | 5.5〜6.5 km/L |
高速道路での移動が8割を超える人:
5速ATの巡航回転数が高く、燃費悪化と騒音で疲弊します。
「突然の出費」が許せない人:
10万kmごとのタイベル交換だけでなく、オルタネーターやラジエーターなど、経年劣化による突発修理が必ず発生します。
静かな車が欲しい人:
前期の重厚なV8サウンドは、家族にとってはただの「うるさい音」です。
専門家・大地のワンポイントアドバイス
「10万円の整備費」をケチって「100万円高い車」を買うな。
「前期はタイミングベルト交換があるから損」という意見をよく聞きますが、ハッキリ言って間違いです。
前期と中期の車両価格差は100万円以上あります。10万円のタイベル交換費など、この差額に比べれば誤差です。
私自身、前期型に乗っていた時は「次の交換まで10年乗れる権利を買った」と割り切っていました。
予算を抑えて「維持費」 を安く済ませたいなら、整備記録簿がしっかり残っている前期型こそが、最も経済合理性の高い選択です。

2. 4.6L(1UR)と4.7L(2UZ)スペックと弱点

結論:頑丈さの「鉄ブロック(前期)」vs 性能の「アルミブロック(中期)」
前期の2UZエンジンは「壊れない」ことに特化した設計。中期の1URエンジンは「パワーと環境性能」を追求した設計です。
カタログには書かれていない、オーナーが肌で感じる「五感の違い」と「弱点」を暴露します。
エンジン・スペック比較
| 項目 | 前期型 (2UZ-FE) | 中・後期型 (1UR-FE) |
|---|---|---|
| 排気量 | 4,663cc | 4,608cc |
| 最高出力 | 288PS | 318PS (+30PS) |
| ミッション | 5速AT | 6速AT |
| カム駆動 | タイミングベルト | タイミングチェーン |
| ブロック素材 | 鋳鉄(重い・頑丈) | アルミ(軽い・放熱) |
※数値参照元:トヨタ自動車公式サイト(グローバルニュースルーム)
前期型(2UZ-FE)の真実:重いが壊れない
ランクル100系から熟成された、トヨタ最後の鋳鉄V8エンジンです。
メリット
- とにかく頑丈。世界中の僻地で修理ノウハウがある。
- 低速トルクが太く、信号待ちからの出だしに「ドロドロ」というV8らしい重厚感がある。
泥臭い現実(弱点)
5速ATの唸り:
高速道路(100km/h巡航)でのエンジン回転数が高く、車内に「ブオォォ」という音がこもります。「パパ、テレビの音が聞こえない」と後部座席からクレームが来るレベルです。
ウォーターポンプ:
タイミングベルト交換時(約10万km)に必ずセットで交換となり、まとまった出費(約10〜12万円)が発生します。
中期以降(1UR-FE)の真実:速いが繊細
レクサスLS譲りの設計で、アルミブロック化により軽量・高出力化されています。
メリット
- 30PSアップ+6速ATの恩恵で、追い越し加速が「シュイーン」と劇的にスムーズ。
- タイミングチェーンなので交換不要。
泥臭い現実(弱点)
二次エアポンプ故障:
1URエンジンの持病。ここが壊れると「ピー」という警告音と共にインパネが全点灯し、車検に通りません。修理費は容赦なく15〜20万円コースです。
オイル管理:
構造が精密なため、オイル交換をサボるとチェーンテンショナーが固着しやすい。「ランクルだから大丈夫」という油断が命取りになります。
実体験コラム:編集長・大地の「今だから言える失敗談」
実は私、初めて200系(前期)を買ったとき、「世界のトヨタだから何も壊れないだろう」と高を括っていました。
しかし納車から半年後の夏、エアコンコンプレッサーから「ギャギャギャ!」という異音が発生。修理費に20万円が飛びました。
妻には「頑丈な車だって言ったじゃない!」と詰められ、私のお小遣いは半年間減額されました。
「ランクル=壊れない」は神話です。機械である以上、必ず壊れます。
より詳しい故障事例や対策については、「故障」の記事で予習し、壊れた時に笑って許せるだけの予備費を持ってください。

3. 「維持費」と「寿命」を変える決定的な違い

結論:燃費差で元を取るには「17年」かかる
「燃費が良いから中期」と考えるのは危険です。シミュレーションで現実を見てみましょう。
1. ガソリン代の差(年間1万km走行、レギュラー170円計算)
前期(実燃費 5.0km/L)
2,000L消費 × 170円 = 340,000円
中期(実燃費 6.0km/L)
1,666L消費 × 170円 = 283,220円
差額
年間 約56,780円
中期のほうが年間約5.7万円お得です。
しかし、車両価格差100万円をこの差額で回収するには約17.6年かかります。
給油のたびに「ゴクゴク」とガソリンが飲み込まれ、1万円札が一瞬で消える感覚はどちらも変わりません。
このリッター5kmという 「燃費」 の現実を受け入れられないなら、悪いことは言いません、プラドかハリアーを選ぶべきです。

2. 自動車税の重課税トラップ
排気量はどちらも「4.5L超〜6.0L以下」区分ですが、年式による重課税(15%UP)に注意が必要です。
(参照:国土交通省:自動車税制について)
- 13年超の前期型: 88,000円 × 1.15 ≒ 101,200円
- 13年未満の中期型: 88,000円
前期型を選ぶ場合、毎年5月の納税通知書を見て妻が激怒するリスクがあります。
「税金は高いけど、車両代を100万浮かせたから!」というロジックで説得する必要があります。
これができなければ、家庭の平和のために中期型を選ぶべきかもしれません。
専門家・大地のワンポイントアドバイス
10万kmごとのタイミングベルト交換(前期)か、突発的なエアポンプ故障(中期)か。
どちらのエンジンにも「金のかかるポイント」は必ずあります。
重要なのは、「いつ、いくら掛かるか」を予測して積み立てておくこと。
そうすれば、ランクルは決して怖い車ではありません。
4. よくある質問(FAQ)

5. 購入後の「これから」を考える

エンジンが決まったら、次はグレード選びや具体的な自分好みの1台に仕上げる番です。
もしあなたが「エアロ付きのZXか、バネサスのAXか」でグレード選びに迷っているなら、「グレードの違い」 の記事を必ず読んでください。特にZXのエアサスは乗り心地が良い反面、故障時の修理費が高額になるため注意が必要です。

また、購入後に「もう少し迫力が欲しい」「他人と被りたくない」と感じたら、「カスタム」 の記事が参考になります。
リフトアップやタイヤ交換で、あなたのランクルは見違えるほどカッコよくなります。


決断の時:あなたに最適なランクル200を手に入れる道標

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| 特徴 | 自分でじっくり探したい人 | プロに提案してほしい人 |
|---|---|---|
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
前期の無骨さか、中期の洗練か。
どちらを選んでも、V8エンジンのランクルに乗るという体験は、人生を豊かにしてくれます。
ご近所の目は気になるかもしれませんが、運転席に座った瞬間の全能感は、何物にも代えがたいものです。
あなたは、どちらのエンジンを選びますか?
もし迷いがあれば、コメント欄で教えてください。歴代オーナーとしての経験から、アドバイスさせていただきます。
さあ、あなたもこちらの世界へ来ませんか?

Written by 大地(Daichi)
『大地のコンパス』編集長。歴代ランドクルーザー(80/100/200)を乗り継ぎ、地球12周分(50万km超)を走破。ディーラーが言わない「維持費の痛み」と「整備の真実」を発信中。

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