ランクル80のオーナーにとって、エンジンの故障以上に恐ろしいもの。それが「錆(サビ)」です。
青空駐車の翌朝、洗車中にリアゲートの窓枠から茶色い水が垂れてきたり、下回りを覗き込んでフレームの塗装が浮いているのを見つけてしまい、血の気が引いた経験はありませんか?
「30年前の車だから仕方ない」と自分を慰めても、現実は無情です。
奥さんには「頑丈な車だから一生乗れる」と説得して買った手前、修理費に30万円かかるとは口が裂けても言えない……そんなプレッシャーに、夜な夜な胃を痛めている方も多いはず。
残念ながら、80系において無傷の個体は博物館級のレアケースです。「ラダーフレームだから最強」という神話は、日本の高温多湿な環境と融雪剤、そして30年という歳月の前では無力です。
特にリアゲートやスライド窓の腐食は、放置すると雨漏りに直結し、最悪の場合は室内のカビや電装系のショートを引き起こします。そして何より、フレームに穴が開けば車検に通りません。つまり、愛車との強制的な別れを意味します。
この記事では、歴代ランクルを乗り継ぎ、自身も80系の腐食と戦い、時には敗北して泣く泣く手放した経験を持つ私「大地」が、ランクル80特有の錆ポイントと、その修理費用の現実、そして延命のための対策について解説します。
脅すわけではありませんが、錆対策は「気づいたその日」が運命の分かれ道です。
▼ この記事の要約(30秒で理解)
- 80系は「必ず錆びる」。 リアゲートとフレーム後端は構造上の欠陥レベル。
- 修理費30万は序の口。 真の恐怖は「金があっても部品が出ない」こと。
- 延命のカギは早期発見。 ノックスドールとゴム交換以外に道はない。
なお、ランクル80の故障全般については、下記の記事で詳しく解説しています。
\ 納車前に知らないと破産する故障リスト /

ランクル80の錆(サビ)事情|窓枠とフレームは時限爆弾です

結論から言いますが、ランクル80は「錆びる車」です。当時の防錆技術は現代ほど高くなく、特に水が溜まりやすい構造上の欠陥とも言える箇所がいくつか存在します。
これらは単なる見た目の問題ではなく、ボディの強度や気密性を損なう「時限爆弾」です。
リアゲートウィンドウ枠・スライド窓レールの惨状
80系で最も錆びやすいのが、リアクォーターのスライドガラス(サッシ)周辺と、バックドア(特に跳ね上げ式の上下ゲート)のウィンドウ枠です。
これらのゴムパッキン(ウェザーストリップ)は経年劣化でカチカチに硬化し、隙間から雨水が侵入します。その水が袋状になった鉄板の内部に溜まり、内側から腐食が進行します。
塗装がプクッと浮いているのを見つけ、指で押して「ジャリッ」という音がしたら最後。その下はすでにボロボロに崩れており、板金屋に入院確定です。
フレーム後端・クロスメンバーの腐食穴
「フレームは厚い鉄だから大丈夫」は大間違いです。
特にリアバンパー裏のフレーム後端や、スペアタイヤを吊っているクロスメンバー周辺は、タイヤが巻き上げた泥や融雪剤が溜まりやすく、腐食の温床となります。
ここに穴が開くと、強度が不足するとみなされ、車検に通らなくなる可能性が極めて高いです。
「板金でなんとかなる」と高を括っていると、車検場やディーラーで「入庫拒否」を突きつけられることになります。これは脅しではありません。現場で起きている事実です。
ランクル80の錆修理・板金費用の相場と「廃盤」の壁

錆の修理は、通常の凹み修理とは次元が違います。錆びた部分を削り取り、新しい鉄板を溶接する「切り継ぎ」が必要になるからです。 以下に、私が現場で見聞きしてきた修理費用の目安をまとめました。スマホで見やすいよう3列に凝縮しました。覚悟してご覧ください。
| 修理箇所 (内容) | 費用目安 | 現場のリアル |
|---|---|---|
| リアゲート窓枠 (ガラス脱着・塗装) | 15〜25万 | ゴム交換含む。穴あきはさらに高額。 |
| スライド窓枠 (レール交換・板金) | 10〜20万 | 純正レールが廃盤の可能性大。 |
| フェンダーアーチ (切り継ぎ板金) | 10〜15万 | オーバーフェンダーの下は錆だらけ。 |
| フレーム穴あき (当て板溶接) | 10〜30万 | 溶接技術が必要。修理不可の場合も。 |
| ボディ全塗装 (フルレストア) | 100〜200万 | 期間は半年〜1年待ちがザラ。 |
恐ろしいのは費用だけではありません。「部品が出ない」ことが最大の恐怖です。
特に窓枠のゴム類やレール、新品のリアゲートパネルなどは、メーカー廃盤(生産終了)になっている部品が多く、中古部品も錆びたものしか出回っていません。
私も過去、スライド窓のレールを探して全国の解体屋に電話をかけまくりましたが、出てくるのは「錆びたゴミ」ばかり。お金があっても直せない、というのが80系オーナーが直面する現実です。
「とりあえずパテ埋め」はお金をドブに捨てるだけです
安く済ませようとして、錆びた穴をパテで埋めて上から塗装するだけの修理は、半年もすればまた錆が浮いてきます。内部の腐食菌を完全に除去しなければ、錆は必ず再発します。
数万円の安物修理は、結局お金をドブに捨てるようなものです。その数万円があれば、家族と美味しいご飯に行けたはずです。
今すぐできるランクル80の延命措置と防錆対策

すでに錆が発生していても、進行を遅らせることは可能です。また、まだ軽傷であれば、今のうちに対策することで寿命を10年は延ばせます。
- ノックスドール(防錆塗料)の施工
- ノックスドールとは、スウェーデン生まれの浸透性防錆剤のことです。揮発せず、長期間にわたって鉄の内部まで浸透し続ける特性があります。
- 最も効果的なのは、このノックスドールをフレーム内部や中空部に注入することです。
- 警告: 一般的な安価なシャシーブラックは、表面を覆うだけで内部の錆には効果がありません。最悪の場合、錆の上に蓋をして進行を隠蔽し、気づいた時には手遅れになる「害悪」にすらなり得ます。
- ウェザーストリップ(ゴム)の全交換
- 雨漏りの原因となるゴム類は、部品が出るうちに全交換してください。これが一番の錆予防です。
- 泥汚れの徹底洗浄
- オフロードや雪道を走った後は、必ず高圧洗浄機で下回りやフェンダー裏の泥を落としてください。泥は湿気を保ち、錆を加速させます。
- 強力な汚れや塩カル(融雪剤)は、水洗いだけでは落ちきらないことがあります。錆の原因を根こそぎ落とすには、プロ仕様のクリーナーを使うのも有効な手段です。
\ 錆の原因「塩カル」も強力除去! /
軽度の錆ならDIYで転換剤を
表面に浮いた赤錆程度なら、「錆転換剤(サビチェンジャーなど)」を塗って黒錆に変え、進行を止める応急処置も有効です。ただし、穴が開くほどの重症には効きません。
免責事項:
DIYによる防錆施工や修理は、ご自身の責任において行ってください。本記事の情報を元に作業を行い、発生した車両トラブルや事故について、当方は一切の責任を負いかねます。自信がない場合は、必ずプロの板金塗装業者へ依頼してください。
大地編集長のワンポイントアドバイス

80系の錆について、あえて厳しいことを言わせてください。
正直、「窓枠から茶色い涙」が流れている80を見たとき、私は「ああ、愛車の寿命を縮めているな」と感じます。
錆は癌と同じです。早期発見なら切除で済みますが、フレームまで転移したら末期です。
私も過去に80に乗っていた頃、リアゲートの錆を放置して、気づいた時には指がズブズブと鉄板に貫通する感触を味わい、膝から崩れ落ちたことがあります。
「まだ大丈夫だろう」という正常性バイアスは捨ててください。今週末、マイナスドライバーを持って下回りを突きにいく。それくらいの危機感がないと、この車とは付き合っていけませんよ。
ランクル80の錆対策をより深く知るための関連記事

錆対策は、車選びや日頃のメンテナンスとも密接に関わっています。
特に、これから80を買おうとしている方、あるいは「今の80はもう手遅れかも…」と悩んでいる方は、以下の記事を必ず読んでください。知識武装だけが、あなたの財布を守ります。
まず、中古車選びにおける「ハズレ個体」を見抜く目利き術について。
\ 錆びた80を買わないためのチェックリスト /

次に、プロによる本格的な防錆塗装「ノックスドール」の費用対効果について。
\ 最強防錆「ノックスドール」の施工料金は? /
また、他の世代のランクルも比較検討したい方はこちら。
「80は錆びる」と言われますが、実は60系はもっと過酷です。逆に100系なら安心かといえば、そうとも言い切れません。
\ 80よりも過酷?60系の錆地獄を見る /
\ 80か100か迷っている人への最終回答 /

ランクル80の錆に関するよくある質問(Q&A)

最後に:それでも80に乗りたいあなたへ

ここまで、目を背けたくなるような錆の現実をお伝えしてきました。
「もう80なんてやめようか」と思った方もいるかもしれません。ですが、それでも乗りたいと思わせる魅力が、この車にはあることも私は知っています。
要点を整理します。
- 窓枠とリアゲートは、80系のアキレス腱。常に監視せよ。
- フレームの穴あきは致命傷。見つけたら即入院。
- 修理費用は数十万単位。それを払う覚悟(と家族への根回し)が必要。
- 早期発見こそが最強の節約。今すぐ愛車の下を覗き込め。
錆との戦いは、80系オーナーに課せられた「税金」のようなものです。
しかし、手をかければかけるほど、ただの機械が「相棒」に変わっていく感覚も、また事実。
大切な相棒をただの鉄の塊にしないためにも、今すぐ行動を起こしてください。
なぜ私がここまで辛口な本音を書けるのか?私の過去の失敗と車歴は、下記のプロフィールで赤裸々に語っています。

もしこの記事が、あなたの愛車を守るきっかけになったなら、ぜひSNSでシェアやメッセージをいただけると嬉しいです。「錆対策しました!」という報告、待ってます!次の記事を書く原動力になります!
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修理費が払えない…もう直せない…と諦める前に

もし、「フレームの腐食が深刻で車検に通らない」「修理見積もりが100万円を超えた」という絶望的な状況なら、無理をして直すのが正解とは限りません。
廃車にする前に、必ず買取査定に出してください。
ランクル80は、たとえボロボロで動かなくても、海外では「神の車」として高値で取引されています。あなたの80が、中東やオーストラリアで部品取り車として、あるいは修理されて第二の人生を歩むかもしれません。
鉄屑として処分費を払う前に、あなたの80を必要としている次の場所へ送り出してあげましょう。それが、オーナーとしての最後の愛情です。
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ランクル80の総合的な解説に戻る場合は、下記の記事を参考にしてください。
\ ランクル80の弱点をすべて網羅 /


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