ランクル80への憧れだけで購入に踏み切ると、間違いなく家計が破綻します。
これは脅しでも何でもなく、かつて80系を所有し、その財布の痛みを身をもって体験した私だからこそ言える事実です。
「古い車だから車両価格は底値だろう」
そんな甘い考えは捨ててください。
18年超の重課税、リッター3km台の燃費、そして予期せぬ故障。
これらがボディブローのように、あなたの毎月の「自由に使えるお金」を削り取っていきます。
この記事では、ランクル80を維持するために必要な「リアルな金額」を、カタログ値ではなく私の実体験と整備工場の請求書に基づいて公開します。
1ナンバー(貨物)登録での節税効果の裏にある「保険の罠」から、必ず確保すべき「修理積立金」の目安まで。
この数字を見て、「飲み代を削ってでも乗りたい」と思える覚悟がある方だけ、先へ読み進めてください。
それが、あなたと家族を守るための最初の試練です。
▼ この記事でわかること(要約)
- 維持費の真実: ガソリン代と税金だけで年間約60万円が消える。
- 1ナンバーの罠: 自動車税は安くなるが、任意保険の高騰するリスクがある。
- 生存戦略: 維持費とは別に、月3万円の修理積立金がないと詰む。
なお、ランクル80という車の全体像や特徴については、下記の記事で詳しく解説しています。
\ 3分でわかる!ランクル80の全歴史とスペック /

ランクル80の年間維持費は「60万円」がスタートラインです

結論から申し上げます。
ランクル80(ガソリン車)を普通に乗るだけで、年間最低でも約60万円の維持費が消えていきます。
これには車両のローン返済や、突発的な高額修理費は含まれていません。
あくまで「走って曲がって止まる」ためだけの固定費です。
以下は、最も一般的な「3ナンバー登録(乗用)」と、節税テクニックとして知られる「1ナンバー登録(貨物)」の年間維持費比較シミュレーションです。
【ランクル80 年間維持費比較】
| 項目 | 3ナンバー (乗用) | 1ナンバー (貨物) |
|---|---|---|
| 自動車税 | 87,900円 | 17,600円 |
| 重量税(年換算) | 25,200円 | 18,900円 |
| 自賠責保険 | 17,650円 | 20,370円 |
| 車検印紙代 | 2,300円 | 1,800円 |
| ガソリン代 | 約425,000円 | 約425,000円 |
| 任意保険 | 約50,000円 | 約70,000円 |
| 合計目安 | 約608,050円 | 約553,670円 |
【算出条件の補足】
- 重課税: 初度登録から18年経過による増税を含みます。
- 重量税: 3Noは車検時(2年分50,400円)を年割、1Noは1年分で計算。
- ガソリン: ハイオク170円/L・燃費4km/Lで計算。
- 任意保険: 30歳以上・12等級を想定(※1ナンバーは年齢条件不可により割高設定)。
「4.5Lの税金」と「ガソリン代」で手取りが消える
よく「ランクル80の自動車税は10万円超え」と脅されますが、正確には排気量4,476ccのため「4.0L超〜4.5L以下」の区分です。
それでも18年超の重課税(約15%増)が加わり、毎年5月には87,900円の納付書が届きます。
ゴールデンウィーク明けの憂鬱な時期に、約9万円が一括で飛んでいくのです。
そして何より強烈なのがガソリン代です。
月1回満タンにするだけで約1.5万円。週末に乗るだけでも月3〜4万円は確実にガソリン代で消えます。
手取り25万円の場合、家賃と生活費を引いた「自由に使えるお金」のほぼ全てが車に吸い取られる覚悟が必要です。
大地編集長の「税金貧乏」体験談

私が20代でランクル80に乗っていた頃、5月の自動車税はまさに「年貢の取り立て」でした。
87,900円を捻出するために、3月から飲み会を断り、昼食をカップ麺にして貯金していました。
ポストに届いた青い封筒(納税通知書)を見た時の、あのずっしりとした重みと絶望感。
コンビニのレジで9万円を支払う時、手が震えたのを覚えています。
「車に乗るために働いているのか?」と自問自答する日々でしたが、それでもエンジンのキーを回し、直6サウンドを聞くと「まあいいか」と思えてしまう。
ランクルとは、そういう魔力を持った車なのです。
1ナンバー(貨物)と3ナンバー(乗用)の維持費比較

「維持費が高いから1ナンバー(貨物登録)にする」
これはランクル乗りの定石ですが、上記の表を見て「あれ?思ったより差がない?」と感じた方は鋭いです。
自動車税は劇的に安くなります(87,900円→17,600円)。
しかし、トータルで見るとデメリットも多く、場合によっては「3ナンバーの方がマシ」なケースさえあります。
【盲点】1ナンバーは任意保険が高くなる可能性がある
ここが競合サイトではあまり語られない「毒」の部分です。
3ナンバー(乗用)では「35歳以上補償」などで保険料を安くできますが、1ナンバー(貨物)の保険契約では「年齢条件」を設定できないケースが多いのです。
つまり、あなたがベテランドライバーであっても、「全年齢担保」に近い高い料率が適用されてしまいます。
結果として、自動車税で浮いた数万円が、任意保険の値上がりで相殺されてしまうのです。
さらに、ネット型保険(ダイレクト系)では「1ナンバーのランクルはお断り」という会社も多々あります。
保険選びの選択肢が激減し、高い代理店型に入らざるを得ないのが現実です。
毎年車検の手間と高速料金の罠
- 毎年車検: 毎年必ず整備工場に入庫し、代車を手配する手間が発生します。整備費用も毎年かかります。
- 高速料金: 「中型車」区分となり、普通車より約2割高くなります。さらに「休日割引」も適用外です。
※重要:構造変更について
3ナンバーから1ナンバーへ変更する場合、サードシートの取り外しや、セカンドシートのリクライニング固定、最大積載量のステッカー貼付などを行い、陸運局で「構造変更検査」を受ける必要があります。
これらを行わずに1ナンバー登録することはできません。また、要件を満たさない状態で公道を走行することは違法改造となりますので、必ずプロのショップに依頼してください。
具体的な条件や手続き、メリット・デメリットの詳細については、下記の記事で詳しく解説しています。
\ 年間8万円の節税?その代償と条件を確認する /
燃費リッター3〜4kmの衝撃とガソリン代の恐怖

ランクル80(特に後期型の4.5Lガソリン・1FZエンジン)は、現代の感覚からすれば「燃料垂れ流し」です。
- 街乗り実燃費: 3km/L〜4km/L
- 夏場(エアコン全開): 2km/L台に突入することも
満タン給油で15,000円が吹き飛ぶ
タンク容量は95リットル。仕様はハイオク推奨。
「燃費を気にする車じゃない」というのは真実ですが、給油のたびに諭吉(今は渋沢栄一ですね)が飛んでいく現実は、ボディブローのように効いてきます。
セルフスタンドの給油ノズルを握りながら、メーターがものすごい勢いで上がっていくのを見つめる時間は、まさに修行です。
具体的な実燃費データや、少しでも燃費を伸ばすための走行テクニックについては、下記の記事で詳しく解説しています。
\ リッター3kmの現実と、少しでも伸ばす秘策 /
最重要!「修理積立金」なしでの所有は経済的な自滅行為です

ここまで解説した「維持費」は、あくまで車が健康な状態での話です。
ランクル80は全車、生産終了から25年以上が経過しています。
「トヨタ車だから壊れない」という神話は通用しません。部品の物理的な寿命です。
私が強く推奨するのは、維持費とは別に「月3万円の修理積立金」を確保することです。
必ず壊れる「4大故障」と修理費目安
以下は、「運が悪ければ壊れる」のではなく、「いつか必ず直すことになる」消耗品リストです。
- エアコンコンプレッサー故障:
約15万円〜(夏場に死ぬと地獄です。窓を開けても熱風しか来ません) - オルタネーター(発電機)死亡:
約5万円〜(走行中に突然エンジンが止まり、パワステも効かなくなります) - ナックルからのグリス漏れ:
約10万円〜(車検に通りません。タイヤの内側がグリスまみれになります) - ラジエーターのカシメ割れ:
約8万円〜(オーバーヒートの原因。甘い匂いがしたら要注意です)
ある日突然、駐車場にオイルのシミができている。
キーを回しても「カチッ」と言うだけでエンジンがかからない。
その時に「今月は金欠だから…」となれば、ランクルはただの巨大な鉄屑と化します。
ランクル80で頻発する故障事例や、予防整備のポイントについては、下記の記事で詳しく解説しています。
\ 【閲覧注意】修理費20万コースの定番故障リスト /
任意保険(車両保険)の加入難易度

もう一つ、計算に入れておくべきリスクがあります。
それは「車両保険に入れない可能性がある」ということです。
協定価額が低すぎて修理できない
多くのネット型自動車保険では、初度登録から20年以上経過した車両への車両保険付帯を断られるケースがあります。
加入できたとしても、車両の価値(協定価額)を「20万円」や「30万円」と低く見積もられることが一般的です。
市場価格が300万円する車でも、全損事故を起こした時に30万円しか保険金が下りない。
このギャップを埋めるためには、代理店型の保険会社と粘り強く交渉するか、クラシックカー保険などを検討する必要があります。
大地編集長のワンポイントアドバイス

正直に言います。「カツカツの生活で無理して80を買う」のは絶対にやめておきなさい。
ローンとガソリン代で手一杯の状態では、必ず訪れる故障の波に耐えられません。愛車を直してやれないことほど、オーナーとして惨めなことはないからです。
ですが、もしあなたが「飲み代を削ってでも」「服を買うのを我慢してでも」維持費を捻出する覚悟があるなら、私は全力で背中を押します。
現代のSUVにはない重厚な鉄の塊感、直列6気筒エンジンの鼓動、そして「ランクル80に乗っている」という所有感は、年間60万円のコストを支払って余りある体験をあなたにくれます。
お金は稼げば戻ってきますが、極上の80と過ごす時間は、今しか手に入りませんからね。
ランクル80の維持費に関するよくある質問(Q&A)

意外な盲点?駐車場代を節約して維持費を確保する

最後に、意外と見落としがちな「駐車場代」についてです。
ランクル80は全幅1900mmを超えます(オーバーフェンダー付の場合)。
古い機械式駐車場や、狭いコインパーキングには物理的に入りません。
自宅周辺で「平置き」かつ「大型車OK」の駐車場を探すのは骨が折れますが、ここを安く抑えられれば、浮いたお金をガソリン代に回せます。
以下の2つのサービスを使えば、スマホで簡単に、しかも相場より安く駐車場を探せます。
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まとめ:年間維持費60万+修理費を覚悟できるか

覚悟は決まりましたか?
最後に、ランクル80を維持するための「現実」をもう一度突きつけます。
- 基本維持費:
ガソリン代と税金だけで年間約60万円は確実にかかります。 - 1ナンバー化:
税金は安くなりますが、任意保険の高騰や高速代のデメリットで相殺されるリスクがあります。 - 修理積立金:
維持費とは別に、月3万円(年間36万円)の貯金がないと、故障した瞬間に「不動車」になります。
脅すようなことばかり書きましたが、これらをクリアできる経済力と情熱があるなら、ランクル80は人生最高の相棒になります。
現代の車が失ってしまった「鉄の塊感」、アクセルを踏み込んだ時の「直6エンジンの咆哮」。
これらは、お金を払ってでも味わう価値がある体験です。
手は油まみれ、財布は空っぽ。それでも「やっぱ80は最高だな」と笑える変態だけが、この車のオーナーになれる資格を持っています。
もし、「維持費はキツイけど、どうしてもランクルに乗りたい…」と悩んでいるなら、私のプロフィールを読んでみてください。
私がどうやって維持費地獄を乗り越え、50万kmも走り続けてきたのか。その失敗と泥臭い経験を赤裸々に語っています。
\ 維持費地獄を乗り越えた、私の50万km走行記録 /

あなたの年収で維持できる?他モデルとの比較
維持費に不安がある場合や、他のモデルと比較検討したい方は、以下の記事も参考にしてください。
80系より少し維持しやすい100系や、逆に維持費がもっとかかる60系の現実も知っておくべきです。
\ 年収別の維持シミュレーションで現実を見る /


この記事が、あなたの迷いを断ち切る「コンパス」になれば嬉しいです。
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ランクル80の総合的な解説に戻る場合は、下記の記事を参考にしてください。
\ ランクル80選びの教科書に戻る /


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