「いつかはランクル」
そう思って検索を始めたものの、300、250、70、プラド…と種類が多すぎて混乱していませんか?
あるいは、インスタグラムで見かけた「レトロなランクル」に憧れて、自宅の駐車場の幅や、毎年5月に届く税金の通知書のことを忘れていませんか?
はっきり言います。種類ごとの「役割」と「維持の痛み」を知らずに買うと、短期間で手放すオーナーが後を絶ちません。
「マンションのパレットに入らない」「リッター4kmの燃費に妻が激怒した」「修理費でボーナスが消えた」。
これらは全て、私が実際に相談を受けたオーナーたちの悲鳴です。そして、私自身も過去にエアコン故障で20万円の請求書に震えた経験があります。
ランドクルーザーは単なるSUVではありません。地球上で最も過酷な環境で「生きて帰ってくる」ための道具です。そのため、モデルによって乗り味も維持費も、全くの別物です。
この記事では、歴代ランクル3系統(ワゴン・ヘビー・ライト)の違いと、それぞれの「不都合な真実」を含めた特徴を、地球12周分(50万km)をランクルで走破してきた私が解説します。
これを読めば、あなたのライフスタイルと財布事情に適合する「運命の1台」、あるいは「手を出してはいけない1台」が明確になります。
▼ 30秒でわかるこの記事の結論
- ワゴン系(300/200/100):
最高の快適性だが、維持費と盗難リスクは特大。年収1000万以下の生半可な覚悟では維持できない。 - ヘビー系(70/40):
壊れないが、乗り心地はトラック。ファッションで乗ると家族全員が不幸になる。 - ライト系(250/プラド):
日本の最適解。リセール最強で、実質負担額はプリウスより安い場合も。
なお、各モデルのスペックや中古相場の全貌については、それぞれの詳細記事で解説していますので、ここでは「系譜と選び方」に集中してお伝えします。
ランクルには「3つの顔」がある|違いを知らないと損をする基礎知識

結論から言うと、ランドクルーザーとは、大きく分けて以下の「3つの系統」に分類されるトヨタの四輪駆動車ブランドです。これらは兄弟のような関係ですが、性格は全く異なります。
まず、ここを理解しないとクルマ選びのスタートラインに立てません。
3系統の決定的な違い(比較表)
| 系統名 | 代表車種 | 性格・役割 | 乗り心地・サイズ | 維持の覚悟 |
|---|---|---|---|---|
| ステーションワゴン | 300/200/100/80/60 | 「陸の王者」 / オフロード性能と高級セダンの快適性を融合。 | 【巨大】 / 全幅1.98m級 / 古い駐車場はNG / 乗り心地は極上 | 【特大】 / 税金8.8万〜 / 燃費4-6km / 盗難リスク最大 |
| ヘビーデューティー | 70/40/20 | 「生粋の道具」 / 耐久性と悪路走破性に全振り。快適装備は皆無。 | 【貨物】 / 乗り心地はトラック / 長距離は家族からクレーム必至 | 【大】 / 1ナンバー貨物登録 / 毎年車検 / 部品は出るが高い |
| ライトデューティー | 250/150プラド/90 | 「快適な実用車」 / 乗用車としての扱いやすさと走破性のバランス型。 | 【快適】 / 一般的なSUVに近い / 全幅1.9m以下(プラド) | 【中】 / ミニバンと同等 / リセール最強 / 自動車税も一般的 |
派生の流れ(簡単な歴史)
- ヘビー系(元祖):
1951年、軍用車として生まれたBJ型が起源。「壊れない」ことが絶対正義。 - ワゴン系(進化):
1967年、海外市場向けに「快適に長距離移動できるランクル」として55型が登場。
後の80/100/300系へと進化し、ラグジュアリー化。 - ライト系(普及):
1985年、ヘビー系(70)をベースに、一般道での扱いやすさを重視して派生。
これが後の「プラド」および「250」です。
【ステーションワゴン系】300・200・100・80・60の「豪華さと代償」

「ランクル」と聞いて多くの人がイメージするのが、このステーションワゴン系です。
世界中のVIPを乗せて砂漠を横断し、そのまま高級ホテルのエントランスに横付けできる。そんな二面性を持っていますが、維持費もVIP級であることを忘れてはいけません。
歴代ワゴン系比較スペック
| モデル | 製造期間 | 特徴 | 実燃費(km/L) | 故障・リスク |
|---|---|---|---|---|
| 300系 | 2021-現在 | 最新技術の塊。指紋認証、V6ツインターボ。 | 6〜8 | 盗難率No.1、納期未定 |
| 200系 | 2007-2021 | 最後のV8エンジン。圧倒的な重厚感。 | 4〜6 | 盗難多発、重量税が高い |
| 100系 | 1998-2007 | フロント独立懸架採用で乗り心地が劇的向上。 | 4〜6 | AHC(サス)故障で30万〜 |
| 80系 | 1989-1997 | 「最良」と名高い名車。前後リジッド車軸。 | 3〜5 | エアコン・電気系全般の寿命 |
| 60系 | 1980-1989 | レトロ人気の火付け役。中身はトラック。 | 5〜7(D) | 錆、部品供給終了 |
最新技術と快適性の代償
この系統は、常にトヨタの最新技術が投入されます。乗り心地は快適ですが、構造が複雑なため、古くなると修理費が跳ね上がります。
特に100系のAHC(油圧サスペンション)は、壊れると車高が下がりきって走行不能になります。ポンプ交換で30万円コースです。
また、ボディサイズが絶望的に巨大です。
全幅が1.98m(300/200系)あるため、日本の古いコインパーキングでは枠からはみ出します。「スーパーで買い物ができない」「妻が怖がって運転しない」という理由で手放す家庭を、私は何組も見てきました。
大地編集長の現場メモ:100系のAHC故障体験
私が100系に乗っていた時、出先で突然サスペンション警告灯が点灯し、車体が「ベタベタ」に下がりました。乗り心地はリジットサス以下、段差のたびに内臓が揺れる振動。
そのままディーラーへ直行し、提示された見積もりは「32万円」。ボーナス一括払いでなんとか凌ぎましたが、あの時の冷や汗は忘れられません。ハイテク装備は、古くなればただの「金食い虫」です。
ランクル300の納期や詳細スペックについては、下記の記事で詳しく解説しています。
\ “4年待ち”の絶望を回避する裏ワザ /

ランクル200の維持費や特徴を知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
\ 最後のV8エンジン。乗るなら今しかない /

ランクル100の維持費やAHCの注意点については、下記の記事で詳しく解説しています。
\ 修理代30万…買う前に知るべき”地雷” /
ランクル80の維持費や魅力の深掘りについては、下記の記事で詳しく解説しています。
\ 年間維持費60万。それでも愛せますか? /
ランクル60の維持の覚悟や魅力については、下記の記事で詳しく解説しています。
\ レトロな見た目と引き換えにする”代償” /
【ヘビーデューティー系】70・40の「不変の価値」と「不便な現実」

「道なき道を行く」ためのプロツールです。
エアコンとパワステが付いたのは後年の話で、基本設計は40年前から変わっていません。
乗り心地は期待するな
70系(再販・再々販含む)の乗り心地は、ハッキリ言って「空荷のトラック」です。
路面のギャップで車体は跳ね、長時間運転は腰にきます。最近のSUVのような静粛性もありません。「おしゃれなキャンプ」に行こうとして、道中で家族が車酔いし、到着する頃には険悪なムードになることも覚悟してください。
しかし、その「単純さ」こそが最大の武器です。
電子制御が少ないため、砂漠の真ん中で壊れても、ハンマーとレンチがあれば直せる(かもしれない)。そんな信頼性が世界中で愛されている理由です。
ファッションで乗ると後悔しますが、覚悟を持って乗れば、これほど頼もしい相棒はいません。
大地編集長の現場メモ:70系でのデート禁止令
悪いことは言いません。付き合いたての彼女を70系の助手席に乗せるのは禁止です。
会話はディーゼルエンジンの轟音にかき消され、コンビニコーヒーは段差でこぼれ、手動の窓を開けるのに一苦労します。「ワイルドで素敵!」と言ってくれるのは最初の30分だけ。
70系は、助手席への配慮を捨ててでも、自分のロマンを貫ける男だけの乗り物です。
ランクル70(再再販)のスペックや納期については、下記の記事で詳しく解説しています。
\ トラックのような乗り心地?再再販の真実 /

【ライトデューティー系】250・プラド150・120・90が「最適解」である理由

日本の道路事情において、最も現実的で賢い選択肢がこの系統です。
「ライト(軽い)」という名前ですが、あくまで「ヘビー系と比較して」という意味であり、一般的なSUVよりは遥かに頑丈です。
日本の最強実用車
サイズは全幅1.9m以下(250は少し超えましたが、プラドは1.88m)に抑えられ、エンジンも2.7Lガソリンや2.8Lディーゼルなど、維持費が現実的なラインです。
特にプラド150系は、リセールバリュー(売却価格)が異常に高く、「5年乗っても買った値段の8割で売れる」という異常事態が続いていました。「実質月々1〜2万円で乗れる高級車」と言われる所以です。
最新のランクル250は、この「プラド」の実質的な後継であり、300系譲りのプラットフォームを手に入れたことで、兄貴分(ワゴン系)に肉薄する性能を手に入れました。
大地編集長の現場メモ:プラドの「つまらなさ」という幸せ
プラド150に乗っていた頃、正直「刺激が足りない」と感じることがありました。壊れないし、快適だし、どこへでも行ける優等生だからです。
しかし、売却時にその考えは変わりました。購入時とほぼ変わらない金額がついたのです。
その差額で、私は家族と海外旅行に行き、新しい趣味の道具を買いました。「車そのものの刺激」ではなく、「車がもたらす豊かな人生」を教えてくれたのはプラドでした。
ランクル250の価格やサイズ詳細については、下記の記事で詳しく解説しています。
\ プラドの後継?いや、別次元の進化だ /

プラド150の賢い選び方については、下記の記事で詳しく解説しています。
\ リセール最強。賢いパパの最適解 /

大地編集長のワンポイントアドバイス

ここだけの話、初めてランクルを買う人に「いきなり80や60」は絶対におすすめしません。
SNSで見る彼らは、クールな写真の裏で、年間50万円以上の修理費を払い、夏はエアコンの効きに怯え、冬はエンジンの始動に祈りを捧げています。あれは「旧車」という名の沼です。
私も80系に乗っていた頃、出先でオルタネーターが死んでレッカー待ちをした経験が何度もあります。
悪いことは言いません。最初は「プラド150(後期)」か、予算が許すなら「ランクル250」にしなさい。
「普通の車」として毎日乗れて、キャンプも行けて、壊れない。そして売る時は買った値段に近い額で売れる。
これを経験してから、それでも泥臭い世界に行きたければ、その時初めて古いランクルに手を出せばいいんです。
あなたはどのランクルに乗るべきか?(ライフスタイル別診断)

ここまで読んで迷っているあなたへ。独断と偏見で分類しました。
1. 失敗したくない・家族も運転する・リセール重視
- おすすめ: ランクル250 または プラド150(ディーゼル)
- 理由: 安全装備、快適性、経済性のバランスが完璧です。奥様の運転もギリギリ許容範囲内。
2. 予算はある・優越感に浸りたい・最新技術が好き
- おすすめ: ランクル300
- 理由: 「陸の王者」の名に恥じない完成度。ただし全幅1.98mを受け入れる駐車場環境と、盗難対策への別途30万円〜の投資が必須です。
3. 不便を楽しめる・DIYが好き・一生モノが欲しい
- おすすめ: ランクル70(再販・再再販)
- 理由: 構造がシンプルで自分で整備する余地があります。乗れば乗るほど愛着が湧くスルメのような車です。
4. 泥沼にハマる覚悟がある・レトロな見た目が全て
- おすすめ: ランクル80 / 60
- 理由: 覚悟があるなら止めません。最高のデザインと、最高の修理請求書があなたを待っています。
ランクル歴代モデルに関するよくある質問(Q&A)

最後に:それでもランクルに乗るあなたへ

ここまで「維持費が高い」「壊れる」「乗り心地が悪い」と、散々ネガティブな話をしました。
それでもまだ、あなたの心の中に「やっぱりランクルに乗りたい」という炎が残っているなら。
あなたはもう、立派なランクルオーナーの素質があります。
ランクルは、単なる移動手段ではありません。
「どんな道でも走破できる」という自信が、あなたの人生そのものを少しだけタフにしてくれます。
維持費はかかりますが、ボロボロになっても直して乗り続ける価値が、このクルマには間違いなくあります。
覚悟を決めたあなたを、私は全力で応援します。
まずは、最初の一歩として「今の愛車」を整理し、ランクルを迎えるための「場所」と「資金」を作ることから始めてください。
賢く乗り換えるための「軍資金」作り
欲しいランクルが決まったら、次は現実的な資金計画です。
ディーラーの下取り査定額を鵜呑みにして、数十万円をドブに捨ててはいけません。そのお金があれば、ランクルの極悪燃費を半年分は賄えます。
では、どうすれば高く売れるのか? 3つの方法を比較しました。
愛車売却サービスの比較
| 方法 | 手間 | 買取価格 | 特徴・こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| ディーラー下取り | 小 | 安 | 【非推奨】 手間はないが、相場より数十万円安くなるケースが大半。 |
| 一般的な一括査定 | 大 | 高 | 【時間がある人】 複数業者から鬼のような営業電話がかかってくるが、競合させれば高い。 |
| 買取オークション | 中 | 高 | 【推奨】 電話は1社のみ。最大8000社が入札するので、電話攻勢なしで高く売りたい人に最適。 |
私が推奨するのは、「電話対応のストレス」をゼロにしつつ、「オークション形式」で高値を狙える新しい売却方法です。
\ 下取りで”30万円”ドブに捨てるつもりですか? /
>>一括査定はもう古い!より高く愛車を売却できるクルマ買取オークション【ユーカーパック】
また、80系や60系、あるいは状態の良いプラドなど、良質な中古車はカーセンサーに出る前に「常連客」に回って売れてしまいます。
本気で探すなら、市場に出る前の「非公開在庫」からプロに探してもらうのが、最も効率的で賢い選択です。
\ ネット未公開の”お宝”在庫を狙え /
なぜ私がここまで辛口な本音を書けるのか?私の過去の失敗と車歴は、下記のプロフィールで赤裸々に語っています。
\ 50万km走ってわかった”泥臭い”真実 /

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免責事項
※記事内の維持費や価格情報は執筆時点(2025年)のものです。税制改正や相場変動により変更される場合があります。
※故障リスクや乗り心地は筆者の実体験に基づく主観的な評価を含みます。全ての車両に当てはまるものではありません。
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